岡村孝子さん(57)が「急性白血病」と診断された
■がん化した白血病細胞が増えていく
血液中には、酸素を全身に運ぶ赤血球、病原体と闘う白血球、出血を止める血小板など様々な細胞が流れている。これらの細胞は、元となる幹細胞が骨の中で増殖、変化して生まれる。だが、生まれる過程のどこかで異常が起き、がん化した細胞(白血病細胞)が無限に増えるのが白血病だ。発病の詳しい原因は分かっていない。
厚生労働省が2019年1月に公表した全国調査では、16年に白血病と診断された人は延べ1万3789人だった。
■「急性」は週単位~月単位で進行
白血病は、週単位~月単位で速く進行する「急性」と、年単位でゆっくり進行する「慢性」とに区分けされる。岡村さんが今回、診断を受けたのは急性だ。また、異常が起きる細胞の種類によっても「骨髄性」と「リンパ性」とに分けられる。
急性の白血病では、息切れ、だるさ、関節の痛み、発熱などの症状が出る。増えた白血病細胞が、正常な血液細胞ができるのを妨げたり、他の臓器を傷つけたりするほか、白血球の減少によって体に感染が起きるためだ。一方、慢性の白血病の場合、初期ではほとんど症状がないが、進行するとだるさや寝汗などが表れる。